「2年契約による割引額の差は、170円以内」「2年契約の途中で解約した場合の違約金は、1000円以下」という総務省の新ルールにキャリアはそれぞれ対応したのでまとめておきます。
大手キャリアの2年契約は、こう変わりました
キャリア | 2年契約 | 違約金 |
ドコモ | あり | 1,000円 |
au | あり | 1,000円 |
ソフトバンク | なし | なし |
楽天 | なしの予定? | なしの予定? |
ドコモ
ドコモは、「2年契約」を採用しており中途解約をした場合は違約金として1,000円を支払う必要があります。
ただし、ドコモのクレジットカードで月々のスマホ代を支払う事を条件に中途解約でも違約金は発生せず2年契約と同じ割引が適用されます。
au
auもドコモと同じく「2年契約」を採用しています。
auでは新プランの「2年契約」を「2年契約N」という名称に変更しており、毎月170円の割引が適用されます。中途解約した場合は、違約金1,000円を支払う必要があります。
auの新プランについては、こちらをどうぞ。
ソフトバンク
ソフトバンクは、「2年契約」を完全に廃止。
2年契約がないので、もちろん違約金もありません。
ソフトバンクの新プランについては、こちらをどうぞ。
楽天
格安SIMの方の楽天では新プランが発表されていますが、キャリア(MNO)の方ではまだプランの発表が現時点ではありません。
「ユーザーは自由に出入り可能」と言っていたので、おそらくソフトバンクと同じく2年契約を廃止する形になりそうです。
それぞれが違う形でユーザーを囲う形になります
ドコモは、クレジットカードで囲う
ドコモは自社のクレジットカードで毎月のスマホ代を支払ってもらう代わりに違約金をなくすということですが、ドコモとしてはdポイントなどで還元する形にする事で、ドコモのクレジットカードを利用しているユーザーを上手く囲う方向に動きました。
auは「アップグレードプログラムDX」、ソフトバンクは「半額サポート+」を用意
スマホの端末代を毎月分割で支払いをする場合、最大半分の端末代を負担してくれるというオプションです。しかし、これには条件があり自分が使用している端末を返却&指定された端末の中から選んで機種変更をする必要があります。
つまり、端末自体に拘束力があります。
この仕組みは総務省のルールによって規制されましたが、新たなオプションでは「他社のユーザーも端末のみを購入可能」という事なので、実質ユーザーには回線を売っているのではなく、端末を売っているという形になり上手く抜け穴を突いた形となります。
ただし、提供されるのはSIMロックの端末
auやソフトバンクから提供される端末を他社のユーザーが購入したところで、SIMロックがかかっているので実質他社の回線を利用する事ができません。
つまり、auでauの端末を購入した場合はau回線を、ソフトバンクでソフトバンクの端末を購入した場合はソフトバンク回線を利用する事になります。
結果として、他社のユーザーは簡単には手を出しにくく、同じ回線を使う格安SIMユーザー向けとなります。
おわり:嫌なら利用しなければOKです
全員が強制的に加入させられたり、クレジットカードを作らされたりする訳ではないので嫌なら利用しなければOKです。
「2年契約」に規制が入れば違う形で拘束力のあるモノが出てくるのは仕方がないので。
2年契約が実質廃止の流れを上手く賢く立ち回りたいのであれば、個人的には「SIMフリーの端末」と「Gmail」を持って上手く乗り換えていけば良いかなと思います。
キャリアのメールアドレスが1番拘束力があると思います
正直、色々とオプションやら特典など何やらで拘束力のあるモノを用意していますが、1番拘束力のあるものがキャリアのメールアドレスだと思っています。
すでにLINEなど無料のコミュニケーションアプリが沢山あるので、メールアドレスを使ったやり取りをする人は減ったと思いますが、キャリアのメールアドレスを使って何かに登録している人は多いのではないでしょうか。
こういったメールアドレスはキャリアに依存するので、地味に拘束力があったりします。乗り換えたら使えなくなりますしね。ということで、キャリアは関係ないGoogleが提供する「Gmail」に依存しましょう。
よく分からず乗り換えない、プランを変更しないが損をします
今後も色々と変わっていくと思いますし、長期利用者を優遇するのかしないのかという議論も色々ありましたが、正式に長期利用にも規制が入ったので、「よく分からないからこのままでいいや」という人が損をする可能性が高いです。
なるべくキャリアに依存せず、端末に依存せず好きな時に動ける(乗り換えできる)状態にしておくのが賢いかなと思います。
格安SIMへ乗り換え=キャリアのメールアドレスを手放した人たちなので、言ってしまえば格安SIMユーザーは、フットワークの軽い状態ですよね。格安SIMでも2年縛りが廃止されつつありますし、選択肢が沢山増えた時ほど損をしないようにしておいた方が良いと思います。