2019年秋からは携帯料金が新ルールによって大きく変わります。
実質2年契約が廃止される事で、ユーザーにメリットがあるように見えますが逆に毎月の負担額が増える可能性もあります。その辺について書いていきます。
秋からのスマホ事情(料金)
端末代の毎月の支払いイメージ
iPhoneの価格をXSと同様に12万円で販売されるとします。
割引の上限金額は2万円なので、2万円の割引が適用された場合のユーザーの負担額が10万円となります。これを24回払いにした場合は、毎月端末代として約4,166円支払う必要があります。
※ 一定期間端末を使用して、その後返却する事で割引額が大きくなるというオプションがありますが、そのオプションについても割引額2万円という上限の対象に含まれるとのこと。
携帯会社にもよりますが、今までは最新機種の場合でも端末購入の補助金として5万6万出ていた事を考えると最大2万円までという規制は大きいですね。
型落ちのスマホを狙う場合について
型落ちのスマホに関しては割引額の上限が最大で8割引まで可能との事ですが、iPhoneに関してはこの条件に適用されず、例え1つ世代が古くても割引額の上限は2万円となるそうです。
最近主流のコスパ最強(価格は安いのにスペックは十分なスマホ)のAndroidとは違い、コスパを重視したタイプのiPhoneはありません。型落ちして値下げとなったiPhoneがまさにコスパを重視した立ち位置のスマホになっていましたよね。
2年契約による恩恵はほぼなし
現在は2年契約によって毎月約1,500円の割引が適用されています。
秋からは、2年契約の有無の差を170円以内にするというルールが設けられました。
つまり、今までは2年契約をする事で毎月1,500円の割引が適用され、それを24ヶ月利用する事で36,000円安く利用する事ができました。今後はこの割引も大きく減ることになります。
- 従来の2年契約:1,500円 × 24ヶ月 = 36,000円の割引
- 今後の2年契約:170円 × 24ヶ月 = 4,080円の割引
2年契約が実質ない状況で通信料を下げる事はできるか?
2年契約を結んだ場合でも毎月170円の割引しか適用されません。
毎月1,330円ユーザーの負担が増える計算となります。
そして現在の携帯会社が提供する分離プランの通信料を見てみますと、2年契約の場合で毎月3GBが約3,500円くらいでしょうか。2年契約がなくなると約5,000円という感じですね。
今後2年契約をした場合は、毎月170円の割引が適用されるので3GBの通信料は今の料金設定で見ると約4,830円となります。
- 現在:2年契約の場合は3GBを約3,500円で提供
- 今後:2年契約の場合は3GBを約4,830円で提供(料金設定が変わらない場合)
ユーザーの負担額が増えないようにするには携帯会社は通信料を1,330円値下げする必要がある
当たり前の話ですが、2年契約の割引がなくなる代わりに通信料をその分下げればユーザーの負担額は変わりません。
ただ、今までは2年契約の途中で解約をした場合は9,500円の違約金が発生しましたが、今後は1,000円になるので実質2年という拘束力を失います。その状況で通信料を値下げする必要があるというところがポイントです。
「家族で加入前提のプラン」でユーザーに安く提供
個人的に有り得そうだなと思うのが、「家族で加入前提のプラン」です。
元のプラン自体の料金は高いまま、家族で加入する事で割引が適用され安くなるというもの。すでにこういったプランばかりですが、今後は更にこういった条件ありの割引額を増やして茶を濁す予感。
今まで1人で利用してきたユーザーは負担額が増え、家族で加入しているユーザーはそこまで毎月の料金は変わらないという形になるのかな?と思ったり思わなかったりしています。
携帯会社的にも各々が家族で囲う事ができますし、プランとしても横並びしやすいですよね。
まとめ|2年契約による1,500円の行方次第
今後は2年契約でも毎月170円の割引しかないのであれば、2年契約はないに等しいです。
携帯会社はこの状況で通信料値下げに動けば、ユーザーの負担額は減るもしくは変わらず乗り換えしやすい環境が整うでしょう。逆に通信料の基準は変わらず、条件を満たした場合の割引額を増やす方に力を入れてしまうと、ユーザーによっては負担額が増える可能性が出てきます。
今まで無条件に1人でも2年契約さえしていれば毎月1,500円の割引がありましたが、今後はその1,500円がどこに行くのかに注目です。