ドコモも「分離プラン」を発表した事で、「分離プラン」がまたまた話題になっていますね。
ここでは、「そもそも分離プランとは?何がどうなるのか分からない」という人に向けて分かりやすく解説していきます。
先に結論から言っておきますと「通信料を安くする代わりに端末代の値下げはやめるぜ!」という事です。
従来は「プラン + 端末代」というセットの考え方
まずは今までのスマホ代について見ていきましょう。
日本では、スマホを使えるようにプランを契約をする = スマホを購入するという考え方でしたよね。その際に、2年使えば(2年縛りで)スマホの端末代は実質○○円!といった感じで契約をしていたと思います。
つまり、契約をして使い続けてくれたらスマホの端末代を毎月割引しますというやり方でした。
端末代は安くなっているが実際はプランの料金に上乗せしている形
極端に言えば、毎月スマホの端末代を割引してくれますが、プラン自体の料金を最初から高く設定しているので、実質スマホの端末代はプランの料金に上乗せして払っているという感じです。
もう少し分かりやすく説明しますとこんな感じです。
- プランの料金3,000円 + 端末代3,000円 = 毎月6,000円
- プランの料金5,000円 + 端末代1,000円 = 毎月6,000円
上と下を見比べてもらうと毎月の支払っている料金に差はありませんよね。
ただし、端末代が下では2,000円安くなっていますがプランの料金が2,000円高くなっています。これが今までの仕組みに近い状態でした。
また、毎月端末代を割引してくれると言っても実際は、端末代に直接割引をしている訳ではないのでそこもややこしいポイントでした。毎月のスマホ代から割引をしている訳ですね。
端末代を支払い終わったら今度は損をする仕組み
「2年縛りが終わった = 端末代を支払い終わった」という事になりますが、ここで先ほどの料金を思い出してください。
実質割引した分がプランに上乗せしている状態という事は、端末代を支払い終わっているのにその分を毎月支払い続ける事になりますよね。
ここで注意なのが2年縛りが終了すると割引も終了します。
つまり、端末代を払い終わったから割引が直接プランにあてられて安くなる!という事にはなりません。
縛りが終了したら機種変更しないと実質損をする状態
もちろん、機種変更せずに使い続けていても安くなる場合があります。
安くなる場合はだいたい毎月500円〜1,000円くらいでしょうか。
ただし、自分は端末代を支払い終えているにも関わらず高く設定されたプランの料金を払い続けている事に変わりはありません。
となると、機種変更してまた毎月割引が適用される状態になった方がお得ではあります。
分離プランによって端末代は自分で購入(負担)する
では、次に「分離プラン」について見ていきましょう。
従来は、スマホ代というと「プラン + 端末代」という考え方でしたが、この分離プランでは「プラン」と「端末代」を分けて考えるようになります。
つまり、毎月のスマホ代は「プランの料金」のみを指す事になります。
「今まではスマホの端末代を割引してあげたけどこれからは自分で用意してね」というスタンス
「契約してくれたら端末代を安くするよ!」から「端末は自分で購入してね」という風に変わります。これがむしろ当たり前といえば当たり前で、今までの実質○○円が異常だったのかもしれません。
「その代わりにプランの料金は安くしておきますよ」というのがこの分離プランの特徴です。
プランの料金は安くして端末代はユーザーが負担
ここで「あれ?」と思う人もいるかもしれませんが、先ほどのやつをもってきましょう。
- プランの料金3,000円 + 端末代3,000円 = 毎月6,000円
- プランの料金5,000円 + 端末代1,000円 = 毎月6,000円
今までの形が下ならば、分離プランは上になります。
「あれ?結局毎月支払う料金は変わらなくね?」と思うかもしれませんが、これはあくまで例なので同じ料金になっていますが、実際もそこまで大きな差はないでしょう。
※ 今までは気軽に約10万円するスマホを実質○○円のおかげで購入していたと思いますが、これからは自分で10万円払って購入する事になります。これは気分的な問題で、今までもプランに上乗せする形で10万円分の端末代を払っていたんだと考えてもらえれば少しは気が楽になるかと思います。
端末代を支払い終わったら得をする
分離プランのメリットとしては、端末代を支払い終えた際にプランの料金が従来よりも安くはなっているのでお得に使うことができます。
先ほどの例で考えると端末代を支払い終わっても従来であれば毎月5,000円ですが、分離プランでは毎月3,000円になりますよね。
分離プランの通信料は確かに安くはなるが・・・
分離プランでは、確かに今までよりかはプランの料金は安くなります。
ここでいうプランとは、通信料の事ですね。
毎月1GBの人、3GBの人、10GB以上の人と色々だと思いますが、この通信料が分離プランでは今までのよりも安く設定されています。簡単に言えば、上乗せしていた分を取っ払った訳ですから安くはなりますよね。
よく分からないという理由で高額プランに入れられていた人は安くなるかも
分離プランの通信料は、大手3社全て階段式のように作られています。
今までは毎月3GBなら3GBの料金、毎月5GBなら5GBの料金を固定で支払っていましたが、この階段式では使った分だけ支払うという形になります。
1月は3GB、2月は1GB、3月は5GBを使ったらその分を支払います。
なので、例えば機械音痴でスマホの事がよく分からないという人がお店で高額プランに入れられたとしましょう。その人は家にWi-Fiの環境もあり、毎月2GBしか使わないのにプランは10GBに入れられていたら毎月8GB分も無駄にお金を払っていますよね。
そういった人にも階段式のプランは良いかもしれませんね。
分離プランのスタイルはつまり格安SIMと同じ
自分で用意したスマホで契約をして使う。
分離プランでやっている事は、格安SIMと同じです。
格安SIMの特徴は、毎月のプラン(通信料)が安い代わりに新機種を割引して提供する事ができませんでしたが、分離プランでも同じ事になります。
本当にスマホ代を安くしたいのであれば格安SIMしかない
分離プランは、あくまでややこしいプランと端末代をセットにしたやり方で提供するのをやめる事であって、スマホ代を安くする目的ではありません。(通信料だけを見れば今までよりかは安くなりますが)
スマホ代を安くしたいのであれば、格安SIMに乗り換えるしかありません。
分離プランのまとめ
- プランと端末代をセットで考える事をやめたのが分離プラン
- 基本的にスマホの端末代は自分で全額支払う形になる
- 分離プランは、あくまで分けて考えるようになる事であって安くなる事を目的にした訳ではない
分離プランと格安SIMの考え方は同じという点と、格安SIMでは圧倒的に通信料が安い事・無駄なプランやオプション代が発生しない事を考えると、単純にスマホ代を安くしたいのであれば格安SIMへ乗り換えるのがベストな選択です。