違約金1,000円でも乗り換えるユーザーは増えない理由【問題は別】

2019年秋から総務省によって携帯料金や仕組みが大きく変えられます。

特に注目を集めるのが「2年契約の違約金(解除料)が上限1,000円」という所でしょう。

 

ユーザーはいつでも解約できる状況にする事で携帯会社を競争させたいというのが狙いだと思いますが、正直契約解除料がいくらであっても乗り換えるユーザーはそんなに増えないのでは?と思います。

 

そもそも、2年契約の違約金が高いから乗り換えない訳ではないですよね?

その辺について考えていきます。

 

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契約解除料の上限が1,000円 → 乗り換える人は増えないと予想【理由を書きます】

今までは、2年契約の途中で解約をすると違約金9,500円を払う必要がありました。

2年契約の解除料を上限1,000円にする事で事実上2年契約という概念を無くすという事になります。携帯会社は「ユーザーを2年は囲える」という状況から「いつでもユーザーは乗り換えしようと思えば可能だから逃したくない」という状況になるという訳です。

 

では、実際に2年契約の解除料が1,000円以下になった所で乗り換える人が増えるかと考えると特別増える事はないと予想します。

 

「乗り換えない理由 = 違約金が高いから」ではない

携帯会社の料金プランを頻繁にチェックしてどこが安いか?どこが自分にとってはベストかと見ている人は、ごく一部でしょう。

 

多くの人は「よく分からないけど昔から使っているから乗り換える気はない」という理由だと思います。

 

確かに携帯会社の料金プランは非常に分かりにくく、結局いくらなの?自分はこの料金で使えるの?という感じです。

 

家族で加入する事が前提のプランばかりなので気軽に乗り換えはできません

「Aプランは、1人あたり月額○,○○○円」というのばかりです。

携帯会社としては家族で囲いたい訳ですよね。なので父はドコモ、母はau、子供はソフトバンクという形はほぼ無理です。無理というか結果的に携帯代は高くなります。

 

家族で加入する事を前提としたプランが当たり前になった事で気軽に他社へ乗り換えというのは難しいと思います。例え契約解除料が1,000円になったとしても、家族の中で誰か1人が他社へ乗り換えを考えれば皆で移動しないといけない訳ですよね。

 

そもそも面倒くさいという人も一定数いるはず

「格安SIMなら毎月のスマホ代が安くなる」と言われても面倒くさいという人もいる訳で、そもそも乗り換えの手続きが面倒くさいという人も一定数いますよね。

 

後は、キャリアのサービスなどに依存しているタイプ。

特にキャリアのメールアドレスを頻繁に使っている人は、他社へ乗り換えをしたらアドレスが変わるので面倒です。

 

 

契約解除料1,000円以下になる事による変化について

2年契約が事実上廃止 = 毎月の割引が消滅

「2年契約」というのは、2年間はそちらの携帯会社を利用しますというユーザーと、2年間使ってくれるユーザーに対して携帯会社は毎月割引をしますという関係です。

 

それが今後はこのように変化します。

  • 契約解除料9,500円 → 上限1,000円
  • 毎月の割引額1,500円 → 上限170円

2年契約の解除料が9,500円から1,000円以下になる事で、事実上2年契約は廃止となります。その為、毎月の割引額も減り上限は170円となりました。

 

今までは2年契約をするユーザーは毎月1,500円の割引がありましたが、今後は2年契約をするユーザーとしないユーザーの差は170円になるという事です。

これだけを見れば、2年契約ありのプランは1,330円の値上げになります。

 

月々の料金が高くなる可能性もあるしないかもしれない

2年契約の割引額が減る事によって単純に月々の支払額は増えます。

しかし、単純に負担額が増えましたとはならないでしょう。

 

この辺は携帯会社がプランを見直してどれだけ工夫するかです。1社だけ負担額が増えたという事は避けたいはずです。後は参入する楽天のプラン次第ですね。

 

上限1,000円で携帯会社に競争が起こる可能性

2年契約の解除料が上限1,000円になった事で、ユーザーはいつでも他社へ乗り換えをできるようになるという事は事実です。

 

ということで、「他社へ乗り換えられないように頑張ろう!」という競争が携帯会社に起こる事で、結果的にユーザーは乗り換えを考えなくても「何かよく分からんけどお得に使えるならええわ!」という事になる可能性も0ではありません。

 

楽天が第4のキャリアとして参入 → すぐに他社のユーザーを獲得というのは難しいかもしれない

契約解除料の上限を1,000円にするタイミングは、楽天が第4のキャリアとして参入する時でしょう。国としては携帯会社に競争させつつ均等にユーザーが分かれる事を望んでいるはずです。

 

しかし、残念ながら契約解除料1,000円になるタイミングで全員が1,000円以下になる訳ではありません。今の2年契約が終わらないと適用されません。

 

つまり、楽天としては乗り換えを考えている他社のユーザーをすぐに獲得できるかというと微妙です。最初の数ヶ月は、楽天が携帯会社のプランを値下げさせる為の当て馬的ポジションになる可能性も高そうです。

 

携帯会社ばかりに注目しすぎてユーザー目線に立ってはいのかなという感じです

「ほら!ユーザーさん、いつでも乗り換えられるんだから乗り換えて携帯会社を競争させてください」という感じだけが強く、ユーザーは置いてけぼりみたいな感じです。

 

複雑なプランと家族前提のプランをまずは先に規制をするべきだったと思います

  • 複雑すぎて分かりにくいプランを常に見比べている人は少ない
  • 家族で加入するのが当たり前のプランばかりで個々で動けない

解除料1,000円でも乗り換える人が増えないであろう理由をまとめるとこうなります。別に携帯会社がユーザーを長期期間拘束するからユーザーは自由に乗り換えができないという訳ではなかったと思います。

 

個人的には2年契約の廃止より、複雑なプランと家族で加入するのが前提のプランを先に規制してもらいたかったですね。ユーザーに乗り換えを促した所でここが変わらないのであれば意味ないのでは?と思います。

 

携帯会社のプランが見やすくなって、1人1人が自分に合う携帯会社を自由に選べるようになれば自然と乗り換えするユーザーも増えてきて携帯会社の競争にも繋がると思うんですけどね。

 

動けない長期利用者に救済措置があるべき

今回の動きでは、「長期利用特典(割引)」にも規制が入ります。

うーんという感じですよね。

 

新規ユーザーにばかり優遇せず既存ユーザーを大切にしなさいという流れがあったはずなんですが、ここにきて既存ユーザーも突き放すような結果に。

 

先程も言いましたが、「プランが分かりにくい」「家族で加入を前提としたプランばかりで1人で気軽に乗り換えできない」という状況です。

この状況であれば「分からないから乗り換えできない、家族で加入しているから乗り換えできない」といった理由で長期利用するユーザーにも救済措置があるべきだと思います。

 

携帯会社に拘束される事はむしろメリットだった人も多い

他社へ乗り換える気のないユーザーほど、むしろ携帯会社に拘束される事による割引特典など得られるメリットは大きかったかもしれませんね。