【携帯】競争を促し通信料値下げを狙った新ルールで結果的にどう変わったのか

総務省の新ルールに沿った形で、ドコモ・au・ソフトバンクが新料金プランを発表しました。主に注目されたのが「違約金1,000円」だったと思います。

 

他にも色々と規制やらルールが作られたのですが、狙いとしては「通信料の値下げ」でした。しかし、新料金プランを見ると料金自体に変化はなく劇的に安くなったという事もありません。

 

菅義偉官房長官は18日の記者会見で、携帯電話会社に競争を促す改正電気通信事業法が10月に施行されるのを踏まえ、携帯料金について東京新聞の女性記者に「値下げが期待外れにみえる」と指摘されたのに対し「そういう考え方は期待外れだと思う」と反論した。政府高官は「これからどんどん下がっていく」と自信をのぞかせた。

産経新聞

 

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分離プラン・違約金1,000円で、プランの料金はどう変わったのか

「分離プラン」→「違約金1,000円」という流れで書いていきます。

 

①:「分離プラン」とは

  • 従来のプラン:端末をセットで販売してきた
  • 分離プラン:プランと端末を分けて考える

 

毎月端末代の補助として割引が適用され、実質負担額○○円といった言い方で端末を購入するのが当たり前でした。

 

それが「分離プラン」によって、プランの料金はプランの料金として、端末代は端末代で考えようという動きになりました。

 

機種変更をしない人は、損をしていたと言えばしていた

「プランと端末」をセットで販売していた頃は、毎月端末代の割引が用意されており、その割引によって通常より安く使う事ができていました。

この「端末代の割引」と言っても、直接端末代に割引されている訳ではなく、「○○割」「○○サポート」 といった名前で、何に対しての割引が分かりにくいという指摘もあった訳ですが・・・。

 

しかし、端末代の分割支払いが終了すると割引も同時に終了します。

端末代の支払いを終了したのに毎月の料金が変わらない、もしくは少し安くなった少し高くなったという状態になります。

 

「分離プラン」では、端末とプランを別で考えるので機種変更をしないユーザーにとっては、損をしにくい仕組みになりました。

 

②:違約金1,000円とは

  • 今までは、2年契約を途中解約で違約金9,500円
  • 2年契約を途中解約で違約金上限1,000円に

 

「他社に乗り換えしたい。やめたい」と思ったときでも、2年契約の途中ですと違約金9,500円を支払う必要がありました。それが、2019年の10月から違約金の上限を1,000円にする「2年契約」が提供されます。

 

それぞれの違いをまとめるとこのようになります。

  • 違約金9,500円だけど毎月1,500円の割引
  • 違約金1,000円だけど毎月170円の割引

 

総務省の狙いとしては、価格競争

2年契約という拘束力を実質なくす事でユーザーが乗り換えしやすい環境を作り、キャリアがそれぞれユーザーを囲う為に価格を安くするというのが狙いでしょう。

 

現時点で狙った通りの値下げとは、なりませんでした

結果的に端末代だけ高くなった状態です

今回の「違約金1,000円」以外にも「端末代の割引に上限2万円」というのも新たなルールとして加わりました。

 

このルールもややこしいので気になる人はこちら「【割引上限2万】Appleの型落ちiPhoneも安くならない世界【Android勝利?】」をどうぞ。

 

理想としては、「プランと端末を分けて考えましょう。端末代を割引をして安く見せるのはやめましょう。2年契約をなくしてみんなでプラン(通信料)を安くしましょう、競争しましょう」といった流れで、料金が4割も安くなった良かったね!というはずだったと思います。

 

2年契約の拘束力を失い料金が大きく値上げという状態は避ける事ができましたが、料金自体にそこまで変化はなく、端末代だけ高くなりました。

 

ユーザーが他社へ乗り換えまくって初めて値下げの動きになる・・・はずだと思いますが・・・

元々プランの料金は、どこの携帯会社(通信会社)も横並びにします。

今回の新料金プランもドコモ・au・ソフトバンクで大きく料金が違うという事はありません。

 

価格競争を起こす為には、ユーザーが活発的に乗り換えをして初めて値下げの動きになると思うのですが、そもそもそんなユーザーはほんの一部だと思っています。

 

このブログで何度も言っていますが、ほとんどのユーザーは「よくわからん。面倒くさい。今のままでいい」という人がほとんどでしょう。2年契約の拘束力がなくなろうがそこまで影響はないのかなと思います。

 

そもそも端末を買ってSIMカードを選ぶという感覚がない

ドコモ・au・ソフトバンクといった通信会社から端末を購入するのが当たり前になっていた日本では、SIMロックも当たり前の状態です。

 

海外のようにSIMフリー端末を自分で買って、自分にあった料金やプランを提供してくれるところのSIMカードを端末に入れるという感覚がほとんどありません。日本だと格安SIMがこれに近いです。

 

つまり、SIMロックですら不便に感じず同じ会社でずっと契約をして利用するのが当たり前の日本で、乗り換えを促してもそこまで響かないのではないかなと思います。

自分でSIMフリー端末を購入したり、SIMロックを解除したり、格安SIMへ乗り換えるなどなど考えていた人は、2年縛りがあっても計算して動いていた訳ですしね。

 

今後、通信料が安くなる可能性を考える【解決策】

第4キャリアの楽天が風穴を開ける

楽天は、「楽天モバイル」として格安SIMを提供していますがドコモ・au・ソフトバンクに並ぶ第4キャリアとして参入します。

 

もし楽天がキャリアとしても破格の安さのプランを提供してキャリアの横並びをぶっ壊す事ができたら、他社もそれに並ぶために安くする可能性はあります。

ただし楽天も色々とキャリアの準備やらなんやらで大変なので、どうなるかは分かりませんが。

 

キャリアがSIMカードだけを販売してくれる

一応今でもキャリアでSIMカードだけを契約する事は可能ですが、直接お店に端末を持ち込まなければいけません。面倒くさいです。オンラインストアで、SIMカードだけを購入というのは受け付けてくれません。

基本的にキャリアもSIMカードだけを売りたくはないのでしょう。

 

キャリアはSIMカード(回線)だけを提供するというのが当たり前になれば、もう少し競争が起きるのかな?と思ったりしています。

 

端末はネットや家電量販店などでSIMフリー端末を購入するというのが当たり前になると面白いのになーと思いますが、先ほども書いたようにこういった感覚が日本にはないので難しそうです。ただ、SIMフリー端末を扱ってくれるお店が増える事でなにか変われば良いかなと思います。

 

結局は、端末代を安くした方が手っ取り早いかもしれない

「通信料を安くしなさーい」と言っても安くはならないですし、そもそもキャリアの分かりにくい料金プランを毎回比較しながら自分にあったキャリアへ頻繁に乗り換える層も少ないでしょう。

 

それなら今まで通り端末を安く提供するという形が1番シンプルで手っ取り早いのかなと。長期利用ユーザーに対しては割引などが適用されるなど。こちらも規制されましたが。

 

住み分けができている世界が理想

  • 分離プランを上手く使って乗り換える人
  • キャリアを乗り換える気がない人
  • キャリアを乗り換える気も機種変更もしない人

 

少なくとも今回の流れは「考えて動けるユーザー」と「動きたくないユーザー」を一緒に混ぜて考えられているので、個人的には選択肢があって住み分けがはっきり別れている形がユーザーにとって幸せかなと思います。