【注意】スマホの対応バンド問題|今のスマホのまま他社へ乗り換えはやめておいた方が良いかも
こんにちは、スマホが大好きなわいし(@yshi_blog)です。
今回は、今使っているスマホのまま他社へ乗り換えを考えている方に向けて、スマホの対応バンドについて解説していきたいと思います。特に大手キャリアでスマホを購入したAndroidユーザーは、この対応バンドに大きく影響するのでぜひ最後まで読んで頂きたいです。
バンドの仕組みをきちんと理解しておかないと、他社へ乗り換えたときに電波が繋がりにくいと感じたり、通信速度がやたら遅いといった現象が起きる可能性があります。
ちなみにSIMロックを解除すれば他社のSIMカードを使えるようになるという認識は間違っていません。しかし、使えるようになるだけで快適に使えるかどうかはまた別の話。
それでは、スマホのバンドについて順番に解説していきます。
iPhoneユーザーの方は気にしなくても良いですが、知っておいて損はないですよ
キャリアには周波数帯(バンド)が割り当てられている
バンド | 周波数 | ドコモ | au | ソフトバンク | 楽天モバイル |
---|---|---|---|---|---|
Band 28 | 700MHz帯 | ◯ | ◯ | ◯ | |
Band 18/26 | 800MHz帯 | ◎ | |||
Band 19 | 800MHz帯 | ◎ | |||
Band 8 | 900MHz帯 | ◎ | |||
Band 11 | 1.5GHz帯 | ◯ | ◯ | ||
Band 21 | 1.5GHz帯 | ◯ | |||
Band 3 | 1.7GHz帯 | ◎ | ◯ | ◯ | ◎ |
Band 1 | 2.0GHz帯 | ◎ | ◎ | ◎ | |
Band 42 | 3.5GHz帯 | ◯ | ◯ | ◯ |
単純に電波と言っても、電波には周波数帯というものがあります。この周波数帯は、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルといったキャリアによって扱っているものが異なり、例えば、900MHz帯はソフトバンクでしか扱っていません。
周波数帯によって特徴が異なる
なぜこんなにも周波数帯があるのかと言うと、周波数帯によって性質が異なります。
周波数帯は高い・低いという言い方をするのですが、それぞれの性質の特徴を簡単にまとめるとこんな感じ。
周波数帯 | メリット | デメリット |
---|---|---|
高い | 通信速度が速い | 障害物に弱い |
低い | 通信速度が遅い | 障害物に強い |
周波数帯が高いと通信速度は速くなりますが、建物の中や地下など壁や障害物が多いエリアでは電波が届きにくくなります。そこで周波数帯が低い方に繋げることで圏外になるのを防ぐことができます。
この低い周波数帯のことをキャリアは「プラチナバンド」と呼ぶこともあります。
プラチナバンドは、主に700MHz帯〜900MHz帯のことを指します。
つまり、快適にスマホを使うためには電波が重要で、その電波を快適に使うには高い周波数帯も必要ですし、低い周波数帯も必要というわけですね。
キャリアによって扱っている周波数帯(バンド)が違うということだけでも覚えておいてください
キャリアが販売しているスマホの対応バンドについて
先ほど、キャリアによって扱っている周波数帯(バンド)が異なるという話をしましたが、スマホの端末側でも扱えるバンドが異なります。
一般的にスマホのメーカーから直接購入したSIMフリー版であれば、よほど日本では流通していないような珍しい機種でもない限り全てのキャリアの周波数帯を扱えるようになっています。
しかし、キャリアを通して購入したスマホの端末をキャリア版と呼ぶのですが、SIMフリー版とは違い、扱える周波数帯が限定されているケースがあります。
【例】auのGalaxy S21 5G SCG09の場合
例えば、auで販売されている「Galaxy S21 5G SCG09」というAndroidスマホの場合。
対応している周波数帯(バンド)は、このようになっています。
- 700MHz帯(Band 28)
- 800MHz帯(Band 18)
- 1.7GHz帯 (Band 3)
- 2.0GHz(Band 1)
- 3.5GHz(Band 42)
auで販売されているスマホの対応バンドについては、こちらのサポートページから確認することができます。
それでは、先ほど紹介したキャリア別に取り扱っている周波数帯の表に当てはめて考えてみましょう。
バンド | 周波数 | ドコモ | au | ソフトバンク | 楽天モバイル |
---|---|---|---|---|---|
Band 28 | 700MHz帯 | ◯ | ◯ | ◯ | |
Band 18/26 | 800MHz帯 | ◎ | |||
Band 19 | 800MHz帯 | ◎ | |||
Band 8 | 900MHz帯 | ◎ | |||
Band 11 | 1.5GHz帯 | ◯ | ◯ | ||
Band 21 | 1.5GHz帯 | ◯ | |||
Band 3 | 1.7GHz帯 | ◎ | ◯ | ◯ | ◎ |
Band 1 | 2.0GHz帯 | ◎ | ◎ | ◎ | |
Band 42 | 3.5GHz帯 | ◯ | ◯ | ◯ |
Galaxy S21 5G SCG09をau回線で使う場合は、Band 11のみ対応していませんが、それ以外のバンドに全て対応。特に快適に使うには必須のBand 18とBand 1に対応しているため、問題はありません。
しかし、ドコモ回線なら必須のBand 19と、ソフトバンク回線なら必須のBand 8には非対応。
バンドに非対応ということは、このスマホではその周波数帯を扱うことができません。
結果、他社へ乗り換えた後にどのようなことが起きるかと言うと、なぜか自分だけ圏外になるというケースが起きたり、通信が不安定といった現象が起きます。
これは乗り換え先のキャリアが悪いのではなく、自分の使っているスマホがそもそも周波数帯(バンド)に対応してないってことなんですね
キャリアで販売されているスマホは対応バンドに注意
基本的にキャリアで販売されているAndroidのスマホには、このように対応しているバンドに制限が設けられています。
確かに、スマホのSIMロックさえ解除すれば他社のSIMカードを使うことはできます。しかし、バンドの制限自体は変えることができないため、他社の周波数帯(バンド)を上手くキャッチすることはできないスマホが誕生することになります。
この仕様を知らない人が、今使っているスマホのまま他社へ乗り換えると「ここのキャリアは電波がダメ!全然繋がらない」といったことが起きてしまうわけですね。
身近な人でこういった現象に悩まされている人はいませんか?
もし、スマホはそのままで他社へ乗り換えてこういった現象に悩まされている人は、1度自分が使っているスマホのバンドと契約しているキャリアのバンドを比較してみてください。おそらく、快適に使うためには必須の周波数帯(バンド)に対応していないはずです。
iPhoneの場合はキャリア版でもバンドに制限はなし
ここまでずっとAndroidの話をしてきましたが、iPhoneに関してはSIMフリー版とキャリア版で対応しているバンドに違いはありません。つまり、キャリア版のiPhoneもSIMフリー版と同じでバンドに制限はなし。
ドコモで購入したiPhoneでも、SIMロックさえ解除されていればauでもソフトバンクでも快適に使うことができます。
キャリア版だとバンドに制限があるというのは、Androidスマホだけの話になりますので、iPhoneユーザーは気にしなくてOK。ただし、今後Androidスマホへ乗り換える予定があるのであれば、このバンド問題について知っておいて損はありません。
Sponsored Links
まとめ
本記事では、キャリアとスマホのバンド問題について解説してきました。
もし、通信会社を問わず自由に乗り換えをしたいと考えているAndroidユーザーの方は、キャリアを通して購入するのはやめて、SIMフリー版のAndroidスマホの購入をおすすめします。
もしくは、どうしてもキャリアを通してスマホを購入したいのであれば、乗り換え先で購入するのがおすすめ。